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書評とよべればいいけれど

本の紹介ブログです。解説というよりは感じたことを中心に、その本が読みたくなるような記事をめざします。

【書評】絵画鑑賞と読書をつなぐ『ジヴェルニーの食卓』

お気に入りの本 小説 ほのぼの

絵画。

絵が下手で手先は不器用、高校では脇目もふらずに音楽選択の私にとっては、遠い存在です。

絵画鑑賞に興味はあるんですが、どうにも楽しみ方がわからない。

そのまま「自分には難しい」と敬遠し、美術館に足を運ぶこともあまりありませんでした。

 

しかし、今回ご紹介する作品を読み終わったいま、美術館に行きたくなっている自分がいます。

今回は原田マハさんの『ジヴェルニーの食卓』について書いてみようと思います。

 

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

 

 

 この作品について

 

この作品は4つの短編で構成されています。

それぞれの短編はすべて、実在する画家とまわりの人々のお話です。

マティス、ドガ、セザンヌ、そしてモネ。

物語は、それぞれの画家と交流のあった女性の口から語られ、ピカソゴッホも顔を出す。

読んでいると、頭の中が色鮮やかになる、そんな作品でした。

原田マハさんの作品は初めて読んだのですが、とても綺麗で読みやすい文章を書かれるのだなあという印象を持ちました。

手紙やインタビューに答える形式で話が進んでいく短編もあったので、一段と読みやすかったように思います。

 

絵画鑑賞と読書

 

絵画鑑賞とかけ離れた存在だった私ですが、読むうちに、作中に登場する画家の絵が気になって気になって、ついには検索しながら読んでいました。

どこかで鑑賞できないものかと美術館も探してしまいました。

私のように、「絵画ってなんだか難しそうで…」と感じている方にぜひおすすめしたい作品です。

 

一方、日頃から絵画鑑賞が好きな人が読んだらどんな感想をもつのでしょう。

きっと絵画鑑賞が好きな人にとっても面白いのではないかと思うのですが、読後感はきっと、私のそれとは違うような気がします。

 

さらに、絵画鑑賞は好きだけど読書は苦手な人。読書に興味はあるものの苦手意識を持っている人。

これはあくまで予想になってしまいますが、その人は、読書について、私にとっての絵画鑑賞と同じように感じているのではないでしょうか。

自分にはわからない。なんだか難しい。

もし絵画鑑賞に興味があれば、『ジヴェルニーの食卓』は、その人の読書への苦手意識を払拭することができる作品なのではないかと思いました。

ちょうど絵画鑑賞に苦手意識を抱いていた私が、美術館に行きたくなったように。

 

『ジヴェルニーの食卓』は絵画鑑賞と読書をつなぐ、そんな力のある作品です。

絵画鑑賞と読書どちらか、もしくはどちらも好きな人におすすめの一冊。