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【書評】『恋文の技術』ー『逃げ恥』との共通点3つから考えるこの小説の魅力ー

いま話題のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』をご存知でしょうか。

 

www.tbs.co.jp

 

がっきーと星野源石田ゆり子がどうしようもなくかわいいドラマですね。

私も毎週楽しみに見ています。

 

さて、最近私は、このドラマと、私の大好きな小説の共通点に気付いてしまいました。

それがこちら、森見登美彦さんの書簡体小説『恋文の技術』です。

 

([も]3-1)恋文の技術 (ポプラ文庫)

([も]3-1)恋文の技術 (ポプラ文庫)

 

 

今回は『逃げ恥』との共通点3つから、この小説の魅力をお伝えしていこうと思います。

 

1. ラブストーリーにあまりいないタイプのヒーロー

『逃げ恥』のヒーロー・津崎平匡は、超まじめなプロの独身。IT企業に勤める京大卒の理系男子です。 

そんな津崎さんのあたふたしてる姿・いっしょうけんめいな姿には、「かっこいい」というより「かわいい」と思ってしまいます。

 

さて、『恋文の技術』のヒーロー・守田一郎は、京都から石川の実験所にとばされた大学院生です。そこでクラゲの研究をしながら手紙を書きまくっています。

そんな彼はやることなすこと書くことが、明らかに王道ヒーローではありません。  

たとえばほら。

脈絡なく思い出したけど、俺は気になる女の子の夢を見るのが得意である。かつて、高校から大学までの気になった女の子(アイドル含む)が総出演する凄い夢を見たことがある。実家の居間に意中の乙女たちがみっちり座って、無言で「きなこ餅」を喰っていた。嬉しいより怖い。対処できなくて裏口から逃げたよ。

ね。なんてことない一部分からもにじみ出ちゃってます。

でも、最後は守田くんの秘める想いにやっぱり「かわいい」と思ってしまうんですよね。

 

2.「むずきゅん」というジャンル

『逃げ恥』といえば、むずきゅんドラマですね。

お互いの気持ちに気付かない2人にむずむずしてしまって、見てるこっちが「あー!もう!」となります。

 

『恋文の技術』もむずきゅんだと思います。

ただ、この小説は全編お手紙なので、「お互いの」という部分は異なります。

守田くんの天邪鬼さ・ツイてなさ・ひねくれ加減に「あー!もう!」とむずむずして、でも最後はきゅんとするわけですね。はあ。

 

 3. 個性派ぞろいの登場人物

『逃げ恥』には個性的な登場人物がたくさん出てきますよね。

沼田さんとか。勘が鋭くて料理ができるハートフル坊主。

何かと来られない日野さんとか。

 

『恋文の技術』にも個性的な登場人物いっぱいです。

登場人物といっても、おおむね守田くんの文通のお相手ですね。

友達・先輩・妹…

普通じゃんと思いますか?

ましゅまろに似た友達・とっても厄介なお姉さま・高等遊民になりたい妹、ですよ。

あと何しろ、森見さんも出てきます。作家の。

非常に個性的でヘンテコな人たちです。

 

いかがでしょうか。

以上の共通点3つこそ、この小説の魅力ともいえます。

ちょっとでも気になってくれたら嬉しいです。

 

最後は『恋文の技術』より、この言葉を引用して終わりたいと思います。

教訓を求めるな!

 

 

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c82.hatenablog.com